幽門側胃切除術症例に対する磁石誘導下の経度内視鏡的胃療造設術の経験

摘要

経皮内視鏡的胃瘻造設術(percutaneous endoscopic gastrostomy : PEG)は長期の経管栄養を必要とする患者に用いられ,手技の簡便性と安全性からその施行数は年々増加している.しかし,日本消化器内視鏡学会が監修した『消化器内視鏡ガイドライン』に掲載されているPEGの禁忌例,不可能例または困難例に示されるように, PEGを必要としながらもpEGの有する低侵襲性の恩恵を受けてない症例がある.なかでも幽門側胃切除症例では,残胃の腹腔内での位置関係やその容積量および肥満度などから内視鏡透過光の体表からの確認や腹壁からの手指圧迫が胃内視鏡で確認できない例がある.このように, PEGを必要とする胃切除症例に対する有効な胃瘻造設法はなく,その開発が望まれていた.