狭心症に対するPCI6カ月後虚血陰性例の心血管イベントに及ぼすMetabolic syndromeと糖尿病の影響

摘要

先進国の多くでは死因の多くを心血管疾患が占めており,その発症の背景に存在する病態としてMetabolic syndrome (MS)が注目されている。 診断基準は2つ提唱されている。 1998年のWHOの基準1)は糖代謝異常が主体で,診断基準が複雑なのが問題である。 2001年米国コレステロ-ル教育プログラム成人治療パネルⅢ(National Cholesterol Education Program :NCEP,Adult Treatment Panel:ATPⅢ)が示した定義は5項目中3項目を満たす場合とされ,簡便で,心血管疾患のリスクの高い患者の同定に有用性が報告されている。