レバミピド錠100mg 「明治」のラット胃潰瘍モデルを用いた治癒促進作用と抗潰瘍作用の検討

摘要

レバミピド錠100mg 「明治」は，明治製菓株式会社が後発医薬品として開発したレバミピドを有効成分とする製剤である。本製剤（試験製剤）について，ラットを用いた酢酸胃潰瘍に対する治癒促進作用及びィンドメタシン胃潰瘍に対する抗潰瘍作用を，先発医薬品で胃炎·胃潰瘍治療剤であるムコスタ~R錠100 (大塚製薬株式会社，標準製剤）を比較対照に検討した。1) 治癒促進作用：酢酸潰瘍を誘発させたラットに，翌日から試験製剤を30 mg/kgの用量で1日2回9日間経口投与した結果（9日目は朝1回），試験製剤は溶媒対照に比較して有意に潰瘍係数（潰瘍面積）を低下させた。2) 抗潰瘍作用：試験製剤を30 mg/kgの用量で1日2回8日間経口投与し（8日目は朝1回)，その後インドメタシンを用いて急性胃潰瘍を誘発させた結果，試験製剤は溶媒対照に比較して潰瘍係数（潰瘍の長さ）を有意に低下させた。なお，上記の2つの検討において，試験製剤と標準製剤の作用の程度に有意差は認められなかった。以上より，試験製剤は標準製剤と同様の胃潰瘍に対する治癒促進作用及び抗潰瘍作用を示すことが明らかとなり，臨床において標準製剤と同等の治療効果を発揮すると期待される。