東洋堂経験余話(237)感冒後の気管支炎に麦門冬湯加石膏右坐骨神経痛に芍薬甘草湯

摘要

患者は50歳の女性。初診日は、平成22年8月20日。既往歴は、10歳時にネフ口—ゼ症候群。主訴は、7月10日に感冒に罹患して、咽頭痛と咳嗽が出現した。このために近医に行き、診察を受けて抗生物質を貰って服用していたが、咳嗽と痰だけがなかなか治らない。最近ではアレルギ—剤を服用しているが、一向に症状が改善しない。一度咳嗽が出ると痰を切るために、連続的に咳嗽が出る。顔面が紅潮する咳嗽ではない。最近は咳き込む回数は減ってはいるが、咽頭部に痰がつかえる。しかも胸に響く咳嗽ではない。