月経困難症の症例

摘要

一般に漢方治療を希望される患者さんは女性の割合が多く、多くの漢方専門の医療機関や漢方専門外来において、受診患者さんのうち女性の占める割合は70％前後といわれている。もちろん、私たちの東京女子医科大学東洋医学研究所クリニック（以下、女子医大東医研）も例外ではなく、その中でも何故か私の外来は非常に女性の割合が多い。若い女性の主訴として多いものの一つに月経困難症、月経不順、月経前症候群などの月経関連（または月経随伴）症状がある。主訴が別の症状でも、月経関連症状も伴っているというケースは結構多く、私がまだ女子医大東医研の常勤だった頃、多くの月経困難症の症例を経験した。