インクレチン関連薬投与による低血糖が問題となっていますが，どのような症例に起こるのでしようか？

摘要

2009年12月にわが国初のDPP-4阻害薬である シタダリプチン（商品名：ジャヌビア~R,グラク ティブ~Rが登場した.本薬剤は，市販後4カ月の 間に23万人の患者に投与されたものと推測され， その間，有害事象として32例の重篤な低血糖発 作が報告された.そのうち.20例が70代以上の 高齢者，28例がSU薬併用例（グリメピリド22例， グリベンクラミド5例，グリクラジド1例），また 大半が軽度腎機能低下例であった.その後，ビル ダグリプチン（エタァ~R),ァログリプチン（ネシ一 ナ~R，リナグリプチン（トラゼンタ~R)などの DPP-4阻害薬が登場している.最も後発のリナグ リプチンを除く 3剤でSU薬との併用が認められて いるので，低血糖に関する注意事項はこの3剤で ほぼ共通であると考えられる.