眠りモニター~Rを用いた14時間夜勤看護師の夜勤中にとる仮眠の睡眠構築と夜勤前の睡眠調

摘要

わが国の看護師が行っている16時間夜勤が看護 師の健康や安全の維持，日常生活の点で大きな問 題になっている。これに対して日本看護協会は， 2013年2月に協会としては初めて「看護師の夜勤-交代勤務に関するガイドライン」を策定した。 このガイドラインは，人間工学的なシフト編成基 準であるルーテンフランツ原則2)を基に作成され ていることから，今後の看護師の労働条件改善の 要になると思われる。しかしながら，すでに定着 している現行の16時間夜勤を直ちに廃止して，原 則にかなった8時間夜勤に戻すことは，大幅な制 度の変更を伴うために実質上難しい。そのため 最近では，8時間夜勤より拘束時間が長いものの， 16時間夜勤より短く，かつ夜勤中にまとまった仮 眠時間が取れるという理由から，暫定的に12時間-14時間夜勤力5行われるようになつている。そこで本短報では，最新の非接触型の睡眠測定 装置を用いて約2力月間にわたり一内科病棟でと られる夜勤時の全仮眠を評価し，併せて夜勤前にとられる睡眠状況を調べたので報告する。