胆道外科Calotの三角

摘要

「53の会」（昭和53年に医学部を卒業したのち外科医を目指したものの集まり．会長は群馬大学大学院医学研究科病態総合外科学の桑野博行教授）で本連載を行うことになり，筆者らは「胆道外科」について書かせていただくこととなった．最初は何から書こうかと迷っていたが，大学で肝胆膵の講義を受け持つことが多く，学生にCalotの三角を「肝下線，胆嚢管，総肝管で囲まれる三角」と教えていたし，試験問題にも出したことがある．ふとしたことから，医学史に詳しい同級生の佐藤裕先生（誠心会井上病院）より，Calotの三角は「胆嚢動脈，胆嚢管，総肝管で囲まれる三角」だと言われ，愕然とした．