毒麻疹·皮膚アレルギ-における抗ヒスタミン薬の位置づけ

摘要

皮膚疾患に用いられる抗ヒスタミン薬は主に表1のものがあげられる．第一世代抗ヒスタミン薬はいわゆる古典的抗ヒスタミン薬ともいわれ，脂溶性を有し血液脳関門を通過しやすいため眠気などの副作用のほか，受容体選択性が低くアセチルコリン受容体にも結合するため抗コリン作用である口渇，粘膜乾燥，尿閉，便秘，視力調節障害などの副作用を生じやすいのは周知のとおりである．第二世代抗ヒスタミン薬は抗ヒスタミン作用以外の薬理作用を有するものとして1980年代以降から使用されるようになった．一般には，第一世代に比べて受容体選択性が高く，眠気などの副作用が少ないため，近年では抗ヒスタミン薬といえばこれら第二世代の薬剤を使用する機会が多い．