ヘリコバクター·ピロリ再除菌療法の在り方とその戦略－私見－ 5剤併用療法レジメ（PPI plus bismuth-based quintuple therapy）の検討

摘要

去る2000年11月1日に消化性潰瘍患者におけるヘリコバクター·ピロリ（H.pylori）感染の診断と治療の保険適用が認可されて以来既に丸2年が経過した。 その間，各施設において，かなりの数の症例とかなりの量の経験が蓄積されるなかで，診断と治療の上で，いくつかの問題点も浮かび上ってきている。 これらの問題点の具体的な指摘とその改善策の提起も既に数多く報告されているが，今回，欧米と我々の施設（平塚胃腸病院および附属予防生態研究所）のデータを交えながら，表題のH.pylori再除菌療法の在り方とその戟略に関する一私見－を述べ，ご批判を仰ぎたい。 なお，自験例の集計成績に関しては，今回は中間集計であることをお断りしておきたい。 目下，2002年末までの集計と，データの解析を急いでいるところである。 すべての解析が終了した時点で，改めて報告したい。