インフルエンザにより異常行動を示した症例に認められた脳波異常と一過性脳梁膨大部病変

摘要

2006年冬から2007年春にかけて,インフルエンザに罹患後,異常行動が認められた症例を4例経験した.4例のうち,けいれんをおこしたのは1例,オセルタミビルを内服したのは4例,脳波検査で異常が認められたのは2例, MRIで異常の認められたのは1例であった.インフルエンザ雁息時に認められる異常行動では,脳波異常やMRI異常を呈する症例があり,これらは,インフルエンザにより中枢神経系に何らかの異常をおこしている可能性があると思われるので,注意深い経過観察が必要と思われる.