日本人における3歳から95歳までの換気機能予測式の最適な組み合わせ

摘要

2001年に日本呼吸器学会より日本人成人のスパイログラム予測式が報告され，2008 年に日本小児呼吸器疾患学会より小児の予測式が報告された.しかし，この二つの予測式 は18歳で重複するものの連続性がなく，また，5歳以下の予測式は存在しない.一方， 日本人の18歳前後の呼吸機能に関する最近の報告は2006年の田村らの報告のみである. われわれは各年齢の平均身長を用い，三つの予測式の整合性を検討し，各予測式の決定係 数および当院のデータも解析した結果，18歳以下は日本小児呼吸器疾患学会，19歳と20 歳は田村ら，21歳以上は肺生理2001の予測式を使用するのが適当であるとの結論を得 た.3歳から5歳にはZapletalらの予測式が適当である.本報告では3歳から95歲の日 本人における換気機能予測式の最適な組み合わせを提案する.