大腿骨頸部骨折の治療成績-スクリユーとバレルの二重構造をもつ固定材料での手術

摘要

大腿骨類部骨折の手術的治療として，骨接合術や人 ェ骨頭挿入が行われる.骨接合術を選択する際には，強固な初期固定が重要であり，cannulated cancellous screw (CCS)やHanssonピンなどの方法が報告されて いる.当院では，骨接合時の内固定材にDual SC Screw System (DSC) [KiSCO社，神戸]を用いている.DSC は，スクリューとバレルの二重構造をもち，術中に圧迫 をかけることができ，またスライディング構造により最 大10mmの短縮まではスクリユーが外側に突出しない のが特徴である.本稿では，DSCを用いて内固定を 行つた大腿骨頸部骨折の術後成績を調査し，問題点を検 討したので報告する.