プレアルコホリックと介入

摘要

プレアルコホリックとは，1994年から久里浜アルコール症センターによって提案されている新たな疾患概念で，基本的には依存症以外の問題飲酒者のことを指している。 このような概念が提唱されるようになった背景には，アルコール依存症の治療コストと予後がある。 飲酒問題が進行し最終的にアルコール依存症となると，受診にも抵抗を示すようになり，治療もアルコール依存症専門病院への長期入院（通常3カ月）が必要となる。 また費用の面でみても，当院の場合では入院費用だけで総額150万以上（自己負担の割合を3割としても50万程度）となり，退院後も長期間の通院など断酒継続には多大な社会的コストがかかる。