Legionella pneumophilaのAcanthamoeba内増殖を調べる定性検査法（アメーバ寒天法）の開発

摘要

Legionella pneumophilaが病原性を発揮するうえで最も重要な性質は細胞内増殖能と考えられている．近年，この細胞内増殖を支配するL.pneumophilaの遺伝子群が明らかにされIcm/Dotと名付けられた．これらの遺伝子群は本菌のAcanthamoeba（以下アメーバと略す）内増殖にも必須な遺伝子であることも明らかにされた．この知見は菌株のアメーバ内増殖能を評価すれば，その菌株の病原性を評価することが可能であることを示唆している．菌株のアメーバ内増殖能を簡便に評価出来る定性法を考案すれば，多数の環境分離株の病原性を簡単に調べることができるので有益と考えられる．