智を磨き理を究め(第2部)：戦後の漁業紛争と漁業制度改革(その6)

摘要

本章では、①小型底曳を主に、上述の二法案における政府の取り組み等の経緯の概要について、②上述の両法案についての国会での議論(第10国会～第13国会)を中心に、小型底曳の整理はどのように決まったのか、漁業者·乗組員対策はどのように考えられたか、③小型機船底びき漁業整理特別措置法の成立3年後、この減船整理は中止されるが、その間、小型機船底曳網漁船整理をめぐる議論について、④小型機船底曳網漁業の減船整理に関する評価について、⑤小型·以東機船底曳網漁船減船整理後の状況とその後の対応について、を紹介する。そこには、国会での激しい議論と水産庁の対応、国会の議論に鍛えられる水産庁の官僚の姿が理解できるであろう。なお、この論議の中で紀伊水道問題が、再び、顔を出した。