日日射量曲線の予測に基づいた予測日積算日射量の誤差低減

摘要

筆者らのグループでは，日射量，風速，および気圧に関し，ニューラルネットワーク(NN)や重回帰分析を用いた予測手法を提案してきた。 翌日の日積算日射量については，予測気圧を入力としたNN予測法の場合，予測誤差は29%であった。 本論文では，翌日の目積算日射量予測における誤差をさらに減少するための手法を新しく考案した。 これを，ERDI (Error Reduction method of Daily total Insolation by integrating the forecasted daily solar irradiance curve)と呼ぶことにする。 ERDI法とは，一旦予測した日積算日射量の誤差を減少させることによって，より精確な日積算日射量を求める方法である。 まず，一旦予測した日積算日射量と等しくなるように，太陽高度と連動した日日射量曲線（一日の1時間毎の日射量の変化を示す曲線）を生成し，次に，日々の天候の違いと，一日の間の天候の変化を考慮してその曲線を変形し，最後に，その曲線を積分する。 天候の変化を示す指標としては晴天指数を用いた。なお，本論文では予測対象日の午前0時を予測時点とし，その後24時間の積算日射量を予測した。 以下，ERDI法の詳細を示すとともに，同手法を評価する。