宇宙太陽発電のためのビーム型マイクロ波送電研究の現状

摘要

宇宙太陽発電所SPS（Space Solar Power Satellite／Station）は，ほとんど夜のない（地球の影に入らない）宇宙空間に太陽電池を設置して発電することで太陽電池の設備稼働率を飛躍的に向上させる将来の太陽光発電所である．しかし，発電した電力のユーザーは宇宙ではなく地球上に居るため，送電が問題となる．宇宙に浮かぶSPSとユーザーの居る地上を送電線でつなぐことは現在の技術では難しい．そこでSPSでは送電線をつながずに電力を無線で送る技術＝ワイヤレス給電技術を用い，宇宙で発電した電力を地上に送るような設計がなされている．