太陽光発電を用いた小山高専の省エネルギーシステム教育

摘要

高等専門学校（高専）は中学卒業者を対象に5年間（商船高専を除く）の一貫教育を行う高等教育機関として，1962年以来国内各地に設立され，日本の経済成長を支える科学技術の進歩に対応できる技術者育成を目的に設置された．現在では全国に54 の国立高専，5つの公立高専および3つの私立高専がある．近年さらに多くの高専では，より高度な技術者教育のために高専卒業後2年間の専攻科コースを設置し，学士号取得まで技術者教育に対応した大学工学部相当の教育を行っている．小山高専は1965年に3学科構成で開校，現在本科の5学科（機械工学科，電気情報工学軌電子制御工学科，物質工学科，建築学科［各科定員40名］）と専攻科3専攻（電子システム工学専攻［定員12名］，物質工学専攻［定員4名］，建築学専攻［定員4名]）の学生数約1千名と比較的小規模な技術者教育機関である．本稿では小山高専における技術者教育の中で，主に省エネルギーシステム教育にかかわる部分を紹介し，特に筆者の立場から電子制御工学科における太陽光発電を用いた具体的な取り組みについて紹介する．