太陽熱利用の歴史－古代ギリシャから現代そして未来へ 第4回 ホットボックスからソーラーハウスまで

摘要

この連載第4回は，通常の連載に戻って，主に，米国で展開されたソーラーハウスについて述べる．米国でのソーラーハウスの研究は，1930年代あたりから始まって，1960年代から1970年代にかけて最盛期を迎えたく．燃料が安価な時代でも，精力的に研究が行われ数々のソーラーハウスの雛形が次々と建設されたことは称賛に値する．翻って，東日本大震災後の日本は，人々は，計画停電やエネルギー危機に常に脅かされながら日々を過ごすという，まったく未体験の時代に突入した．このようなときにこそ，19世紀中庸に起こったソーラーハウスフィーバーに学ぶことは大変意義深いことである．