高臨場感および立体ディスプレイ技術の進展：専用計算機による動画ホログラフィ

摘要

電子ホログラフィによるリアルタイムの三次元動画像システムは究極の立体テレビになるものと考えられ，この技術が実用化されれば，例えば，三次元CGで作られたゲームに用いるなどのアミューズメント目的や，科学技術においては数値シミュレーションの可視化，医療の三次元診断への利用など，多くの分野で応用され得ることが期待される。しかし，実用化はいまだに困難な状況にあり，その実現には今後さらに10～20年を要するとも予想されている。 その主な理由は，ホログラムの干渉縞を表示できるほど高精細で制御可能な表示デバイスが実用化されていないこと，及び，実用的なサイズのホログラムをビデオ·レート（30フレーム/秒）で更新できるほど高速な計算機環境が実現されていないことの2点である。