（6）亜鉛合金ダイカストの鋳造技術--伝承されるべき亜鉛合金ダイカストの技（わざ）

摘要

ダイカストの生産量は1960年代から増加を始め，その後何度かの上げ下げはあったものの年々増加し，とうとう2005年度には生産量100万トンを超える勢いである。この生産量の大半は自動車によるものが大きく，アルミニウム合金ダイカストがその多くを占めている。 一方，亜鉛合金ダイカストの生産量は減少傾向が止まったものの3万7千トン前後と横ばい状態である（図①ダイカスト生産推移参照）。 以前は自動車部品のアルミ化·樹脂化が大きく響いていたが，現在ではアジア諸国への生産拠点の移動が大きな要因のひとつである。短納期·難易度の高い商品が国内に残り，量産化の見込みが出るとアジア諸国に移管されるという繰り返しの中,我々には何が出来るのだろうか？