400V電源対応NC用ACサーボ·主軸駆動システム

摘要

世界の工作機械消費市場は欧米やアジアで約70％に達しており，そのほとんどの地域で工場の標準電源が400Vである。 国内メーカーも輸出比率が非常に高く，400V系NC への指向が強まっている。 また，工作機械の高生産性追求や複合化の進展に伴い，駆動システムは高速化·大容量化·多軸化の方向に進んでいる。 これらの市場動向やユーザーニーズに対応するため，本格的に400V電源対応NC用ACサーボ·主軸駆動システムの開発を行った。 この400V駆動システムは，以下のような特長を持っている。 (1)制御性能の向上機械の高速·高精度要求に対応するため，サーボ及び主軸制御のハイゲイン化，主軸検出器の高分解能化等により，駆動部トータルで位置精度が3倍以上向上。 (2) 品ぞろえ強化機械の高生産性·複合化にこたえるため，モータ容量をサーボ15kW，主軸75kWまで拡張し，リニアモータ（～15,750N），IPM (Internal Permanent Magnet：永久磁石埋め込み型）主軸モータ（～670N·m）駆動システムも実現。 (3) 小型·省配線降圧トランスレス，電流低減によるケーブルの省配線により，機械の小型化に大きく貢献。 (4)対電源環境特性の向上電源制御ユニットであるパワーサプライの制御ソフトウェアを駆使することにより，電源障害に対する信頼性が大幅に向上。