最近のインターネットの普及等による情報トラフィック量の急激か曽大に伴い,幹線系光ファイバ通信システムの整備に続いて,メトロ系(Metropolitan Area Network:MAN)やアクセス系(Access Network),さらに企業内におけるLAN(Local Area Network)にも光ファイバ通信の導入が進められている。 また,一般家庭にも光ファイバが引かれる,いわゆるFTTH(Fiber To The Home)による高速情報サービスも既に一部で始まっている。 これらの末端に近い光通信システムや光部品には高速化はもちろん低コスト化が求められ,光源の半導体レーザにも,高温まで冷却装置なし(アンクールド)で高速動作することが強く要求される。 これに対し,三菱電機では既に,70℃において2.5Gbpsの変調速度で非冷却で動作可能なアンクールドDFB(Distributed-Feedback)レーザを量産中である。 一方,ギガビットイーサネット等のデータ通信システムにおいて,最近,更なる高速化(10Gbps)とともに高温動作化(≧85℃)の要求が高まっている。 今回,従来の半導体レーザに用いられているInGaAsP 系材料に比べて材料的に高温·高速動作を実現可能なAlGaInAs系材料を採用して,85℃の高温でも10Gbpsの高速変調が可能なFP(Fabry-Perot)型半導体レーザを開発した。 このレーザは,次世代の10Gbpsイーサネット等の高速データ通信用レーザとして有望である。
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