電子政府を実現するITソリューション

摘要

政府は，2000年のIT(Information Technology)戦略本部の創設に始まり，IT基本法の施行，e-Japan戦略，e- Japan重点計画，e-Japan2002プログラムと次々と施策を打ち出し，インターネット時代における重要な社会インフラとして電子政府実現に向けた取り組みを強力に推進している。 政府の施策の中では電子申請及び電子調達に重点が置かれており，三菱電機も，電子申請システムを第ーターゲットとしてまず電子政府に適用し，さらに電子自治体に展開する方針で取り組んでいる。 インターネットはこれまでの情報発信の場にとどまらず電子商取引(EC)等のビジネスの基盤となり，それを支えるWebコンピューティング，セキュリティ，XML(eXtensible Markup Language)等の技術やデータ標準が急速に進展し普及し始めている。 当社が開発した電子申請システムも，これらのインターネット技術基盤の上に構築され，さらにXMLルール処理エンジン，電子申請手続生成ユーティリティ，署名·証明書検証ライブラリ等の当社特徴技術によって支えられている。 XMLルール処理エンジンでは，データ交換用の標準形式であるXMLを使用しながら，XML文書の構造や内容の検証，複数XML文書間の処理等を可能とした。 電子申請手続生成ユーティリティでは，従来手作業に頼っていた電子申請手続（入力画面と処理手続：XMLで記述）の作成及び試験を自動化し，大幅な生産性向上を達成した。 また，署名·証明書検証ライブラリでは，政府認証基盤(Government Public Key Infrastructure：GPKI）における複雑な署名·検証の仕組みをライブラリとしてブラックボックス化し，電子申請のアプリケーションから容易に使えるようにした。