台湾における先端大規模クリーンルームの建設

摘要

台湾新竹市の新竹科学工業園区は，1980年12月に7社の企業でスタートし，今では6,050,000m{sup}2の敷地に289社の企業が活動する台湾IT関連産業最大の工業団地である。三菱電機は，'95年にこの園区の一画で64メガDRAM量産工場としてのクリーンルーム建設を手掛け，その後，同所を中心に各種用途のクリーンルーム建設工事を継続している。 クリーンルーム建設工事では，気流やクリーン度などの性能にかかわる高品質達成はもちろんのこと，海外生産における種々の制約の中，短工期化と工期の絶対厳守が求められている。 このため，工事の管理手法として，日本国内の当社クリーンルーム建設で培ったステップ別クリーンアップ管理や人及び資材の流れを管理する動線計画を導入しながら台湾の環境に配慮し，これらの要求にこたえている。 また，これら管理や安全管理に違反した場合の罰金制度を設けるとともに，優良な現場員に対しては徴収した罰金で表彰するなどしている。 年々建設費用の低減要求も厳しく，さらに輸入品の税制優遇制度と関連して機材調達先はアジア，ヨーロッパ，アメリカ等多岐にわたってきつつあり，これらの品質管理も大きな課題となってきている。