テレビ用音響処理技術

摘要

液晶テレビの高画質を支える技術は，高精細なハイビジヨン映像を余すことなく再現する倍速液晶表示技術や超解像技術，更には3D映像化技術など進化の一途を辿（たど）っている。これらの技術によって実現される高画質映像に見合った音を提供することで，臨場感を一層高めることができる。このため，テレビ音声の高機能化·高品質化は映像品質とともにますます重要となってきている。また，ユーザー視点で見た場合，テレビは高機能でも操作や設定が容易にできることが重要である。そこで，三菱電機では，高画質に見合った音を再現する音響処理技術の研究開発と，だれもが使いやすいユニバーサルデザインの推進に力を入れている。本稿では，これらの技術の中で次の事項について技術的な内容と特長を述べる。