イチゴ促成栽培における洋層地中加温装置の導入効果

摘要

イチゴ栽培では、土壌病害虫防除のために土壌消毒が行われているが、化学薬剤に代わる消毒方法が望まれている。 そこで新しく開発された深層地中加温装置を用い、夏期は太陽熱消毒と組合せて土壌消毒に利用し、冬期間は地中加温として利用することで、生育を促進することができる技術を確立した。 図－1に、システムの構成、設置図を示した。直径11mmの放熱チューブを、深さ60cm、幅60cm間隔に矢印の線のように埋設した。 このチューブに夏期は約70～80℃の温妹（2001年実施の熱媒体はエチレングリコール主体、2002年は水のみで実施した）を循環させ、冬期間は400c程度の温媒を循環させるものである。 なお、この装置は臭化メチル代替え技術「太陽熱併用土壌消毒システム」として、㈱ラジアントが特許登録して、販売している。