持続的経営管理を目指した立木管理データベース構築と運用方法の検討

摘要

地域に眠る人工林の立木は，循環型資源として期待される一方，既存の流通システムにおいては，適切な価値の見極めができないことで森林所有者に対して十分な利益が還元されない状況が続いている。 一方で地球温暖化や環境破壊による大気汚染などの浄化機能を．森林の機能に期待する声が高まり，消費者意識も徐々に変わりつつある。これまでにもまして，身近な森林である「人工林」の役割に対する期待が高まっているともいえる。 加古川流域森林資源活用検討協議会（以下当協議会）が普及開発する「立木販売システムーsound wood（s）－」の取り組みは，適切に立木情報を管理することにより，木材を必要としている消費者に対して効率的な供給を行う。 流通コストを削減し市場競争力をもたせることで森林所有者への利益還元の率を高め．森林経営の一助となる手法として提案している。