科学とは「真理を知る手段」というより、「真理に近づく営み」である

摘要

高橋（2014)による総説「遺伝的多型の維持機構の体 系的理解とその検証における多角的アブローチの重要性」 は、高橋氏（以下、敬称を略す）がこれまでに蓄積して きた、ァォモンィトトンボの多型現象についての研究経 験と思索に照らし、多型維持の生態学的なメカニズムを 解明するために必要と思われる研究--手法を、より一般化 した議論にまとめたものである。なお、ここで出てくる 遺伝的多型とは、分子レベルの多型の事ではなく、特定の種の集団中にはつきりと区別できる2タイプあるいは それ以上のタィプの色彩や形態のことを意味する。