飼料用籾米給与がプロィラ一腸管免疫関連遺伝子発現と 血液免疫グロブリン濃度に及ぼす影響'

摘要

飼料用籾米給与がブロイラー腸管免疫に及ぼす影響を腸管免疫関連遺伝子発現から検討した。トウモロコシ一大豆粕を主体とした飼料（対照飼料）または対照飼料のトウモロコシ全量を2種の未破砕1米（タカナリまたはモミロマン）で代 替した飼料を初生ブロイラーオズ（チャンキー系）に孵化後から4週間給与した。メッケル憩室近辺の腸組織の免疫関連 遺伝子発現と血漿中免疫グロブリン（Ig)AおよびG濃度を測定した。前炎症性サイトカイン発現（インタ一ロイキン-1,6 及びィンターフヱロンマ腫瘍壊死因子様リガンド1A)量はタカナリ給与区が対照またはモミロマン区与より銃計的に有 意に高いか，高い傾向にあった。タカナリ給与区における調整型サイト力イン発現（インターロイキン-10及びトランス フォーミング増殖因子-タ）量はモミロマン給与区よりも有意に高かった。指標遺伝子発現量から推定したT細胞数 (CD3)とT細胞増殖能力（インターロイキン-2)はタカナリ給与区がモミロマン給与区よりも高く，モミロマン給与区は 対照区よりも低かった。免疫グロブリン濃度もタカナリ区でモミロマン区よりも高かった。これらの結果は，腸管免疫に 対する飼料用籾米給与の影響はトゥモロコシ給与のそれと異なること，飼料用籾米間でも腸管免疫に対する作用は異なる 可能性を示している。