ニホンザリガニに配慮した農業用排水路の施工事例

摘要

ニホンザリガニ（以下，ザリガニと記す）は，かつては北海道から東北地方東部の小河川や渓流等に数多く生息していた日本固有の在来種である。 しかし近年は，河川改修等の生息環境の悪化により生息数は減少しており，現在は，環境省のレッドデータープックで絶滅の危険性が増大している「絶滅危倶II類」に指定されている。 北海道十勝支庁では，農業地域の排水路の改修予定地でザリガニの生息が確認されたため，地元との協議を重ねて地域の合意を得，ザリガニの生息に配慮した工法を用いて当該排水路を改修することとした。 本報では，施工時の取組みについて紹介する。