韓、中、日3国の農産物貿易構造の変化と分業可能性の分析

摘要

世界経済のブロック化の拡大傾向にしたがって，東北アジア地域においても地域経済統合体創設の必要性が高まっている．しかし東北アジア地域の地域貿易協定（RTA）推進においては，農業部門が最大の障害になることが予想される．なぜならば，東北アジアの地域経済において核心的な役割を果たす韓国、中国、日本（韓、中、日）3国は，農業生産構造が類似しているばかりでなく，中国の価格競争力の絶対的な上昇によって，域内農産物の貿易自由化が，韓国農業および日本農業に関するセンシティブな争点として台頭する可能性が高いからである．したがって地域貿易協定の創設を成功させるためには，域内間の貿易自由化とともに，農業部門の共生方法を用意し，センシティブ部門である農業に及ぼす被害を最小化するための新しいアプローチを模索する必要がある．