温室メロン栽培における赤色LED光照射による ミナミキイロアザミゥマの密度抑制

摘要

ミナミキイロアザミゥマ（Thrips palmi Karny) (図1)は、ナスゃキユウリをはじめ様々な農作 物の重要害虫として知られている。静岡県の温室 メ 口ン栽培においては1980年に本種の発生が初 めて確認され、それ以後メロンの重要害虫として 位置づけられている。また、本種はメロン黄化え そウィルス（MYSV)を媒介し、静岡県内の温室 メ ロンにおいてもメロン黄化えそ病の発病事例が ある。本種の対策としては、殺虫剤による防除が 中心であるが、一方で近年では薬剤感受性の低下 が報告されている。このため、薬剤防除に代わる 新たな防除法として、スワルスキーカブリダ二 [Ambiyseius swirskn Athias-Hennot)、ダニ目： 力プリダニ科）を利用した生物的防除の研究がナ スゃキユウリなどで先行して行われ、現場でも活用が進んでいる。しかし、県内の温室メロン栽培 では、キユウリゃナスに比べ収穫までの期間が短 いことなどから、コストが高くなるため現場での 普及は進んでいない。