卜ビィロウン力の光応答について

摘要

イネの害虫トビイロゥンカ（学名Nilaparvata lugens、図1、図は図6B、 6Cを除きいずれも 松本ら、2014より改変）は成虫で体長が4-5 ミリのカメムシ目の昆虫である。毎年、東南アジ ァ、亜熱帯地域から中国大陸を経て、梅雨の時期 の下層ジエツト気流に乗って日本に飛来する。3 -4世代を過ごすが、日本での越冬はできない。 移動性の高い長翅型と、増殖能力の高い短翅型が 存在し、日本に飛来するのは長翅型である。水田 において栄養条件などが良いと次世代以降に短翅 型が出現する。短翅型はあまり移動せずイネの吸 汁加害を続け、虫数が多くなるとイネが枯れる 「坪枯れ」と呼ばれる現象を引き起こすことがあ る。また、吸汁の際にイネの病気を媒介すること もある。日本では長年、60ワットの白熱灯を使つた予察灯ゃネットトラップでゥンカ類の飛来調査が行われてきた。現在、LED (発光ダイオード） ライトなどのより経済的な新しい光源を利用する ことが検討されている力、トビイロゥン力につい ての光応答メカニズムはほとんど研究されていない。