中空培地を使ったイチゴ栽培

摘要

イチゴの髙設栽培については，オプションを含 めて全国で様々なシステムが開発されている。高 設栽培の最大のメリットは，作業姿勢の改善と考 えられ，デメリットは，根域制限による生育環境 の緩衝能の低下と考えられる。デメリットを低減 するためにイチゴに限らず園芸作物の温度，水， 光，大気，栄養といった個別の環境制御について 解決策が示されてきた。このため，必ずしもひと つの課題に対する解法が他の課題の解法とはなら ない技術も提案されてきた。また，現場の実情に 合わない過度な設備投資が前提となる技術も多 <,初期投資や維持経費について精査が求められ る。そこで，広義の培地環境を土壌改良の視点か ら見直すことにした。すなわち，培地に要求され る機能-作物体の保持，養水分の安定的な供給， 土壌空気の交換，作物体周辺大気環境の改善-を 狭小な敎培m模で^上するこヒをs指した。