広域農道によるリダンダンシー機能の効果分析

摘要

広域営農団地農道整備事業の目的は，農産物の集出荷の今理化，消費地へのアクセスの改善などであり，事業整備により発現する効果には，走行経費節減効果や荷痛み防止効果などがある．さらに，災害時の避難路および迂回路としての利用効果もあり，リダンダンシー確保の観点からも広域農道整備の重要性が認識されている．リダンダンシー機能の観点からの広域農道評価に関する既往研究には，谷本、丹治［25］がある．谷本、丹治［25］は，茨城県内の広域農道八郷地区と国道6号を事例に，広域農道による幹線道路交通の一部代替可能性を示唆した．しかし，谷本、丹治［25］は，広域農道の代替可能交通量の試算にとどまり経済評価には至っていない．