リンゴ腐らん病防除における治療技術の省力化

摘要

リンゴ腐らん病は枝幹部の樹皮が塔敗する胴枯性の病害であり、そのままに放置しておくと1～2年で樹全体が枯れ上がるほど激しく病勢が遊行する。 本病防除では病患部の早期発見、早期治療が最も重要となるが、その治療には多大な時間と労力を要するという難点がある。 そこで、より省力約な治療法を検討したので、その概要を紹介する。 本病は主幹や主枝、亜主枝などの太い桂幹部のみならず、1～2年生の細い枝まで広範囲に発生する。 これらのうち、治療の対象となるのは太い枝幹部に発生する胴腐らんである。 現在、青森県では胴腐らんの治療法として、泥巻き法と削り取り法が指導されており、その治療実施率は毎年90～95％以上に及んでいる。 しかし、治療が租経で毎年のように再発を繰り返している事例も数多くみられる。 この北且夙には年々悪化する労働事情があり、これに対応した治療技術の省力化が強く求められるようになってきた。