中山間地域における農村民泊の実態と課題 －大分県宇佐市安心院地区を事例に－

摘要

近年、過疎化と高齢化の進行に悩む農山村地域では、地域を活性化し、魅力と活力に富んだ地域を創造するための戦略的な手段のひとつとして都市農村交流を基本とするグリーンツーリズムが全国各地で独自に取り組まれつつある。 グリーンツーリズムを推進していく上で不可欠な要素として宿泊、滞在があり、その受け入れ形態も多様である。 その中で一般農家が兼業として民宿的に経営をする農家民宿が重要な位置を占めている。 農家民宿についての既往研究を見ると、山崎らは日本型グリーンツーリズムの推進方策や課題を明らかにする上で、ヨーロッパの農家民宿（ファームイン）を取り上げ、その特徴を明らかにし、日本農村でのその適用性、可能性を論述している。