中山間地域再生のキーは，自伐林業の再生ー自伐林業再生による，林業就業者10倍以上、林業イノべーションの可能性そして中山間地域農業、中山間地域産業の再生、拡大へ一

摘要

昨年秋だったか，地元の新聞に中山間地域衰退の記事 力特集されていた。その内容は中山間地域衰退の第一原 因は林業の衰退である，というものだった。一般的にはごく当然として受け止められる内容である。昭和30年 代や40年代前半までは中山間地域住民の主収入は林業 であって，その林業による収入が激減したためである と。高知県では漁業で有名な土佐清水市であっても，昭 和30年代の地元産業割合は漁業3割，農業3割，林業 3割であったと地元の古老が言われていた。山ばかりの 高知の中山間地域は林業中心であったこと力5.容易に想 像がつく。収入の中心であった林業が中山間地域から消 えていつたのだから，中山間地域の人口は減らざるを得 ない。日本の森林率は7割近い，高知県は84%,中山 間地域はもつと高いであろう。8割以上を占める面積を ほとんど活用しないわけであるから，極端に言うと，2 割弱の面積で，それも傾斜地等の条件不利地での産業(主 に農業）で養える人口は限られてくるわけである。故に 自然に人口減になり衰退してくるのは当然のことといえ る。