林木育種のための統計解析(17) 一不連続片面ダイァレル交配の最小2乗法による分散分析プログラム—

摘要

ダイアレル交配は，雌雄同株の植物の育種で広く用 いられる交配用式である。完全なダイアレルから，自 殖を除いた両面ダイァレル，上半分だけの片面ダイァレル等がある。本講座では，第15回において，この ようなダイ了レル交配データのM斤方法力s、採り上げら れており，自殖抜き両面ダイァレルのプロット平均値 ならびに片面ダイァレルの個体データを用いた餅斤事 例が紹介された。 今回は，林木育種事業、研究において片面ダイァレルの個体データのill斤に活用されている「不連続片面ダイァレル交配の最小2乗法による分散分析プログラ ム」を紹介する。4-8親を1セットとして数セットで構成される不 連続片面ダイアレル交配は，林木の精英樹を選抜する 母集団を形成するために行われているが，交配に使用 した親の一般組合せ能力の諮面や集団の各形質におけ る相加的遺伝分散，非相加的遺伝分散の大きさを推定 することも同時に目的としている。不連続片面ダイァ レル交配は，これら3つの目的を満たす効率的な交配 様式として利用されてきた。