イネWC Sの飼料特性と乳牛への給与方法一「たちすずか」の飼料特性とその給与法一

摘要

わが国の飼料自給率は26% (2013年度）と著しく 低い。こうした中で穀物の国際相場や輸入乾草価格 の変動に左右されない自給飼料生産は、①畜産経営 のコスト低減や安定に不可欠である②生産、流通を 通じた地域連携に有効である③土地の多面的機能の 発揮、家畜排せつ物などの資源循環に寄与できる一 ことから非常に重要である。水田を自給飼料生産の要とするため、2000年代に は稲発酵粗飼料（イネWCS)、10年代には飼料用 米に関する研究プロジヱクトが展開された。こうし た事業の効果もあり、14年度にはイネWC Sの栽培 面積は3万929ha、飼料用米は3万3， 881haに拡大し、 水田フル活用の取り組みが加速している。