クリフトスポリジウム検査法の改良と子牛寄生率調査

摘要

クリプトスポリジウムオーシストの検出を診療所での日常検査に取り入れるべく検討を加え，光学顕微鏡1，000倍での観察方法として，レビーゲルネガティブ染色を使用した直接浮遊法および一発浮遊法を用いることで容易に可能となった。 この改良法を用い，30日齢以下の子牛下痢症が発生した11農場で検査したところ，72．7％（8／11戸）の農場でクリプトスポリジウム感染子牛がみられ，陽性率が，48．3％（14／29頭）であった。 クリプトスポリジウム陽性子牛は4日～21日齢であり，オーシスト数の多い個体は，2戸の大規模酪農場の子牛で8／10頭（80．0％）にみられた。