大量流通を目指した地域特産鶏の普及と展開: 福岡県における取り組み第二回 「はかた一番どり」の展開

摘要

前回、昭和六十二年発表の「はかた地どり」（シャモGXホワイトロックWR）に関する作出～販売の経過を紹介した。 今回は福岡県の第二弾として平成十一年に発表した「はかた一番どり」（写真1）を紹介する。 はかた一番どりは（横斑プリマスロックBPXWR）xWRの三元交雑鶏であり、県の作出鶏としては珍しい、在来種二十五％のいわゆる「銘柄ブロイラー」　 クラスに相当する肉用鶏である。 (1)作出開始までの経緯はかた地どりについて、発表後の数年問に関係者からいくつかの批判が寄せられた。 その多くは「肉が固く若い客に好まれない」「胸肉にパサつき感がある」「価格も若い世帯には高い」というものであった。