果樹産地で進める地産地消（14）: 全量観光直売によるりんご産地－「奥久慈りんご」の取り組み－

摘要

茨城県北部はりんご栽培の南限といわれ、久慈郡大子町のりんごは、昭和一九年に植栽されたのをきっかけに、昭和三〇年代から本格的な栽培が開始されました。 現在では六〇ha、六七戸でりんごが生産されています。 町の年平均気温は二一.一℃、年間降水量は一四二二mmで、りんごは主に標高一〇〇～三〇〇mの中山間の緩傾斜地に栽培されています。 大子町は日本三大名操のひとつである「袋田の滝」や県内有数の温泉郷、山々の新緑と紅葉、地域のシンボルであり町の中心を流れる久慈川など、豊かな自然環境と観光資源を有しています。 町で生産される農産物等はこれら自然環境と関連づけて「奥久慈」の名称で統一され、「奥久慈りんご」もそのひとつです。