基礎づくり、樹形維持のための切り込み

摘要

春からの新芽の吹き方は杉も杜松とよく似ていて、生長期の4月から10月頃までは、新芽を摘んでもすぐに新たな芽が伸び出してきます。枝骨を作るためにはある程度新芽を走らせる必要はありますが、小枝を増やす段階にくれば芽つみを繰り返すだけで比較的短期間に輪郭を仕上げることができま。ただし、芽つみだけを繰り返していると芽が混んでしまい、通風や採光といった培養条件が悪化して枝の外周部の芽だけが充実し、いざ枝を追い込もうとした時には立て替え可能な芽がないという状況が生じます。小品盆栽の場合は特に、制限された寸法の中で樹形.寸法を維持することが大切ですから、フトコ口芽の維持は至上命題とも言えます。ここでは、杉の芽つみとフトコ口芽を維持するための切り込み作業をご紹介します。