お棚拝見特別版盆栽とともに見る未来

摘要

宮城県南三陸町志津川地区。今回の震災で最も壊滅的な被害を受けた地域の一つである。震災から1年以上経ち、瓦礫だけは片付けられ更地になっているが、新たな建造物が建てられる気配はない。小誌スタッフがこの地を訪れたのは、この町で被災し、隣町に仮住まいされている小誌読者の盆栽愛好家からお便りをいただいたからだった。仮住まいがある登米市は南三陸町から車で^分ほど走った内陸の町。柔和な笑顔で出迎えてくれたお便りの主渡辺さん,は、ポッリポッリといきさつを話してくれた。「もともと植物は小学生の頃から好きで育てていました。中学の頃からさっきを始め、二十歳の頃にはすつかり一人前の愛好家になっていたつもりです。近盆を買い始めたのはお年です。記事を見て大宮盆栽村にも行ったし、国風展も見に行きました。展示会に出すとかではなく、自己流と言えば自己流ですが、色々な業者さんのところを訪ねたり、持ち樹の手入れをしてもらったりで、自分の盆栽も少しずつ良くなつてきていましたが