続昏緑のしずく －温暖化と植物Ⅱ－

摘要

数年前、京都府八幡市の木津川河川敷で見つかった。 これは同定依頼（鑑定すること）のために大本花明山植物園に届いた生の植物を見て判断した。 本種は九州南部、琉球、台湾から広く世界の熱帯に分布するもので、筆者はこれと区別しがたいものをブラジルで採集している。この分布状況から見て、明らかに南方のものが北上したと判断できる好例である。 全体の姿はツエクサにそっくりであるが、竜（花の直下にある葉状の器官）の先が細長く伸びるものである。