博物館と電子顕微鏡—名古屋大学博物館における走査型電子S頁微鏡の活用

摘要

生物材料を扱う方々にとつて，SEM (走査型電子顕微鏡) と聞くと，固定，脱水，置換，乾燥，コーティングなど試 料作成が煩わしいと思う人も多い。しかし，ここ10数年 のSEMの進化はめざましく ，筆者が勤める名古屋大学博 物館（図1)でも研究者に限らず，一般の小学生からシニ ァ世代までがSEMを利用し，開かれた大学の地域貢献， 次世代教育として活用されている。今回はその事例を中心 に紹介する。