メデげから見た市民の遺伝リテラシー

摘要

遺伝子科学の変遷を振り返ると、1970年代は遺伝子工学ブームだった。 1980年代は遺伝子発見がひとつのこユースになる時代で、1990年代はヒトゲノム計画、遺伝子治療、遺伝子組換え作物などが話題になった。 現在はヒトゲノムのシーケンスが終わった彼の「ポストゲノムシーケンス」の時代であり、オーダーメイド医療が一つのターゲットとなっている。 そうしたなかで、遺伝や遺伝子は一般市民にとって特別なものでなくなってきた。 遺伝学の対象は、「単一遺伝子」による病気や特徴から、複数の遺伝子と環境がからみあう「多因子」の病気や特徴へと変化してきた。ゲノミクス、プロテオーム、プロテオミクス、SNP（一塩基多型）、バイオインフオーマテイクスなど、次々と新しい概念や言葉も登場している。